PRODUCT TALK

【monoAI technology×マイナビ】数千人が集えるバーチャル空間イベントの実現に挑む。

初めての取り組みだからこそ
存在した開発の壁。
背景

新型コロナウイルスの影響で、リアルでの広報イベントを実施できない企業が続出するなか、多くの企業様から代替の施策についてご相談をいただいていたマイナビ。リアルイベントのよさを損なわずにできることはないのか。頭を悩ませるマイナビがご相談したのは、従来から合同説明会イベントチームとやりとりさせていただいていたmonoAI technology様。バーチャル空間プラットフォーム「XR CLOUD」を2020年7月にリリースされたテクノロジー企業です。当時、商談展示会やパブリックビューイングなどのイベントで提供実績を重ねられ、まさに新たなプラットフォームを社会に大きく広げていく最中でした。そのプラットフォームを採用広報の現場にもぜひ取り入れたい。そこでマイナビから、採用広報に特化したバーチャルイベント開催に向けた開発へご協力をお願いしたのです。ただそこには、同時接続人数の多さや学生へのケアなど、初の取り組みだからこその課題があったのです。

リアルイベントでの
ポイントを
バーチャルイベントに落とし込む。
ソリューション

渋谷の街中とイベント会場を行き来できるのは、バーチャル空間での実施だからこそ。

 

マイナビ 酒井(以下/酒井):説明会をリアルに実施しづらい状況にありましたが、バーチャル空間において、会場づくりを始め、一からイベントを設計することができるのにはワクワクする気持ちもありました。一方で、どんな機能がつけられるか、どこまで実現できるかどうかは、正直、未知数でした。

monoAI technology 本城様(以下/本城):最初にお話を聞いたときは、おもしろそうな取り組みができそうだと思いました。これまで、即売会などのイベントをXR CLOUDで行ってきたので、新たな分野に挑戦できる期待感もありました。一方で、採用広報に特化するためには、さまざまな機能を追加する必要があるとも感じていました。

酒井:そのあたりは、マイナビチームから提案し、monoAI technologyさんに実装していただくという形で、うまく役割分担ができていたように思います。たとえば、登録していなくても参加できるように、ゲストログイン機能を追加したり、掲示板にスケジュールを貼ることによって、実際の会場と同じような体験ができるように工夫したり。

monoAI technology 沖野様(以下/沖野):これまで学生向けにイベントを開催してきたマイナビさんだからこそ、私たちが気づかないような細やかな仕様を提案していただくことができたと思います。

酒井:バーチャルイベントを開発するなかで、学生への声かけなど、リアルイベントでも大切にしてきたことが見えてきましたね。また、お願いしたことを即座に開発し実装いただけることには驚きでした。monoAI technologyさんは、とても信頼できるパートナーでした。

細やかな機能の実装で
学生の満足度を高める。
実際の取り組み。

酒井:こうしてできあがったシステムは、企業の広報イベントに活用されました。使いやすく新しさもあり、イベントは大好評でした。

本城:イベントが無事開催でき、私たちもうれしかったです。そのなかでも開発するうえで大きな壁となったのは、XR CLOUD史上最大規模の人数を動員する必要があったことでした。1,000人、2,000人と多くの学生が参加した場合にどうするのか。当日の状況を想定して慎重に開発を進めていきました。実は動員人数について、現在はさらに機能が進化しました。1つの空間で1,000人を越える場合は、空間を複製することでパラレル化させ、よりスムーズなイベント進行が可能になりました。

沖野:また、もともとXR CLOUD内には1対1で会話をする機能がありましたが、今回大規模イベント仕様にするにあたり、会場内アナウンス機能を追加しました。学生向けに次の予定を伝えたり、会場全体に注意事項を発信したり。この機能を追加するためには、ギリギリまで開発に調整をかける必要がありました。

酒井:大人数への対応やアナウンス機能をつけていただくことには大変な苦労があったと思いますが、なんとか実装していただけたことで、バーチャル上でも学生をアテンドするなどの細やかなケアをすることができるようになりました。

今回の取り組みでは、大勢に向けたアナウンスを実現。リアルイベントに近い機能が備えられた。

バーチャルイベントを
当たり前のように
使ってもらいたい。
得られる成果

(上段左:本城様 上段右:沖野様 下段:酒井)

酒井:今回のイベントがニュースにもなり、他の企業様からも「話を聞きたい」と問い合わせがありました。大人数が同時接続できることに、注目していただけたようです。

 

本城:今回のイベントを開催できたことは、私たちにとっても大変有意義でした。と、同時に、今後はリアルではできない、3D空間ならではの価値を出していかなければと思うようになりました。最近では、リアル脱出ゲームや入社式をバーチャル上で行ったという事例もあります。「このイベントだったら、説明会に参加してみたい」というように、イベント自体が魅力的で、参加者を増やすことができるようなものにしていきたいと考えています。

 

沖野:たとえば、単発でも使えるようなライトなプロダクトをつくることで、多くの企業様の広報でも気軽に使ってもらえるようにしたいですね。また、バーチャル空間は一回構築すれば、空間自体は繰り返し使うことが可能です。一年中、会社見学を実施できたりもします。バーチャルイベントが当たり前の選択肢になるようにしたいですね。

 

酒井:メタバースという言葉もさかんに飛び交うようになってきましたが、今後、ユーザーのネットワーク環境や、バーチャル空間への「慣れ」も加速度的に向上していくと思います。他の企業に先駆けて開催できた私たちだからこそ、学生へのケアもより一層できるはず。バーチャルイベントが当たり前になるように、そして当たり前になったときのために、今から来たるべき時代への準備を進めたいですね。

 

PARTNER
monoAI technology株式会社

2013年創業。「先進技術で、エンタメと社会の未来を創造する。」を理念に、ゲームをベースとしたVRやAI、通信ネットワークなどの技術領域で躍進を続けるテクノロジー企業。

本城 嘉太郎
代表取締役社長

フリーのエンジニアを経て、2017年に日本初のゲームAI会社を設立。ゲーム・ネットワーク・VR・AIといった最先端のテクノロジーを活用するのが得意で、XRクラウドの開発に至った。
 
沖野 真也
営業本部

XRクラウドの活用に関してさまざまなクライアントからの相談に乗り、サービスの普及に努めている。今回のプロジェクトでは、マイナビとの窓口として綿密なコミュニケーションをとり、プロジェクトを成功に導いた。

Director's Comment

今回のプロダクト開発は、monoAI technology様のご尽力のおかげもあり、新しくて自由度の高いバーチャルイベントになりました。今後も、企業様の採用広報に役立つ魅力的なバーチャルイベントの開発、推進していきます。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

Directed by


担当ディレクター
酒井 健斗
前職はイベント会社のディレクター。マイナビ入社後はイベント部署に所属し、マイナビMEGA就職EXPOなど大規模イベントの企画・運営を担当。現在の部署へ異動後は、クライアントの採用活動全般のサポートを担う「何でも屋」として、イベントの企画・運営だけでなく、採用サイト・パンフレット・動画制作などにも携わる。趣味はお酒、映画、サウナ、ポーカー。