戸田建設

クライアント×クリエイター×マイナビのチーム力が、強いクリエイティブを生む。

マイナビが採用広報のクリエイティブを手がける上で特に大切にしていることが、「コンセプトメイク」と「チームビルディング」です。今回は、クライアントやクリエイターとのチーム力を存分に発揮することで、質の高いクリエイティブを実現した例をご紹介します。
本件は2023年5月に発表された「第44回 日本BtoB広告賞」ウェブサイト〈新卒採用〉の部において受賞を果たした作品。そのクリエイティブを手がけたコピーライター・デザイナー・ディレクターの3者による対談から、私たちのものづくりに対する思いをお届けします。

  • ディレクター

    平田 裕清

    イベント制作会社のディレクターを経て、2015年に中途でマイナビに入社。それ以来、東京の中堅~中小企業を中心に、新卒採用向け広報物の企画・制作ディレクションを担当。2019年より課長となり、課員のマネジメントにも注力。2022年に「日本BtoB広告賞 金賞」、2023年に「日本BtoB広告賞 銅賞」受賞。プライベートでは1児の父。

  • コピーライター

    足立 遊

    広告代理店、制作会社、フリーランスを経て、コピーライティングカンパニー「わわわ」を設立。上場企業から個人商店まで、業種業界を問わず、理念づくりやコンセプトワークなど各種クリエイティブの企画・制作を行っている。

  • デザイナー

    天野 裕一

    株式会社FLEMING代表。広告代理店にてディレクター職を経験後、デザイナーに転向。制作プロダクションを経て、2012年より個人で活動開始。2018年に法人化。より意義あるデザインの実現のため、2022年にFLEMINGとして始動。




クリエイティブの根幹は?
導き出したコンセプトは「愛」。

平田:マイナビは数多くの優秀なクリエイターと取引をさせていただいていますが、クライアントの特徴や要件に合わせて最適なメンバーをアサインしています。そうしたなか、ゼネコンの戸田建設さんからご相談をいただき、課題解決のための最適の布陣でご提案に臨もうと僕がお声がけしたのが、足立さんと天野さんでした。

足立:もともとは競合他社とのコンペからスタートしましたね。そこでまずはどんなご提案をするべきか、コンセプトづくりのためのチームミーティングを行いました。ですが、初回ではコンセプトを固めきれませんでしたね。

天野:足立さんの最初のコンセプト案は「戸田建設って多面体」といった方向でしたね。柔軟な社風でゼネコンとしては珍しい事業も展開するなど、戸田建設さんの特徴を表現してはいるものの、全員が「これだ!」と腹落ちするまでには至らなかった感じでしょうか。

平田:当初、戸田建設さんからは「ゼネコンらしくない」方向性にしたいとご要望をいただいていました。ゼネコンといえば、体育会系で男性中心といったイメージを持つ方もいるかもしれませんが、戸田建設さんはそうした雰囲気ではなく、手がける建築物も美術館や学校など個性的でクリエイティブな分野を得意としている。ちょうど会社ロゴマークが刷新され、新本社ビルの建設が始まるなど、会社として新しく生まれ変わろうというタイミングでもあり、「ゼネコンらしくない」の表現の仕方を模索していました。

足立:最初の案がまったく刺さらなかったので、もっと深く考えなければと目が覚めました(笑)。僕のほうでもさらなる企業研究を進めて、そのなかで感じたのは「戸田建設の人って、本当に建設が好きだな」ということ。手がけた建築物はもちろん、社内で開催される設計コンペなどの取り組みなど、仕事に対する愛をひしひしと感じたんです。建設業界では、デジタルツインなどの活用が急速に進んでいましたが、建設とはあくまでも「リアルな空間」をつくるものです。また、ちょうどこの時期、SNSでの誹謗中傷やウクライナの戦争といった心が荒むようなニュースが多く、就活をする学生たちが求めているのは、人の愛なのではないか、という思いもありました。
戸田建設には「人の戸田」という言葉が大切に受け継がれていて、業界内での規模感といった表層的な部分よりも、戸田建設で働く人たちのハートに共感してもらうことが、採用の成功につながると考えました。そこで、「The New Construction with Love.」というコンセプトコピーをクリエイティブチームに提案したんです。

平田:全員で「愛、すごくいい!」となりましたよね。表面的なことではなく、その奥にある戸田建設さんの根本をよく捉えているなと。その後、議論を重ねるなかでコピー自体は変わっていったのですが、「愛」というキーワードはブレない指針となりました。こうしたコンセプトの言語化と並行して、天野さんの方ではデザインの具体化も進めてもらっていました。



「ゼネコンらしくない」をデザインに。
抽象的なイラストに込めた意味。

天野:デザインは僕ともう一人のデザイナーで案を出し合いながら検討していきました。「ゼネコンらしくない」とは具体的にどういうことなのか?それを掘り下げて考える過程では、お客様との会話から重要なヒントを得ました。思い描くイメージに近しいデザインとしてお客様がピックアップしてくれたのは、ゼネコンのイメージとはかけ離れたポップな世界観のサイト。初めはその意図を理解しきれなかったのですが、さらに会話を重ねるなかで「クリエイティブ」「男性的ではない」「明るい」といったイメージが、戸田建設さんの目指す新しいゼネコン像だという解釈にたどり着いたんです。

足立:その方向で、メインイメージが異なる複数のデザイン案を出してくれましたよね。大きく分けると、写真をメインにしたもの・具体的なイラスト・抽象的なイラストの3種類。イラストの方は天野さんの案でしたよね?

天野:そうですね。もともとは戸田建設さんの新しいロゴから着想を得て、ブルーとレッドを使った図形のデザインを手描きしてみたことが始まりなんです。複数案をお客様にご提示して、最終的には抽象的なイラストのデザイン案を採用することが決まりました。トップのイラストのテーマは「踊るまち」。クリエイティブのかけらをイメージしたカラフルな図形を散りばめています。建物や道、橋、木などをイメージしています。スクロールすると図形が動いて、また異なる形に変化します。

平田:スクロールした時のデザインのふわっとした動きを見て、お客様もかなりワクワクしてくれたことが印象に残っています。抽象度の高いイラストだからこそコピーも引き立つ。デザインと言葉の相乗効果が生まれる絶妙なバランスを実現できたんじゃないでしょうか。

天野:「ワクワク感」は僕自身もユーザーに伝えたいと意識していたことです。建設に対する愛をもって、ワクワクしながら仕事に取り組む。そんな戸田建設で働く人のハートをデザインで表現したいと考えました。

足立:じつは、「愛」という会社を語るのにあまり選ばない言葉、ちょっと照れくさいかもしれないコンセプトをお客さまが受け入れてくれるのか不安もありました。ですが、ご提案してみると「うちの会社を表していてすごくいいですね!」と反応してくれた。「人の戸田」を自負する会社の文化にも通じる部分があったんでしょうね。

平田:お客様が僕たちの考えに共感してくれて、文字通り「チームの一員」として尽力してくださったことが、本当に大きな支えになりましたね。「愛」という言葉を残せるかどうかは、クリエイティブ全体の完成度を左右する重要な分岐点だったと感じています。

 




取材・制作を経て、
チームの「愛」も育まれた。

平田:こうして正式に採用サイトとパンフレットの制作がスタートしました。コンテンツの構成や内容を決定していくフェーズでは、足立さんの「知る力」を実感しましたね。

足立:最適なご提案を行うためには、「クライアントを知る」ことが何より大事だと思っています。だから事前のインプットはかなり丹念に行ったので、それが実制作の段階でも生きたのかなと思います。

平田:採用ご担当者様でさえ知らないようなことも、足立さんは把握していましたからね。そのような土台の上での提案に対しては、お客様も安心していたと感じます。デザインも天野さんの緻密な設計のもとに、クオリティとバリエーションの両面でレベルの高い提案を重ねていたので、プロジェクトが進むにつれてお客様の信頼度が高まっていったように思います。

天野:ビジュアルの完成度を左右する大きな要素の1つが写真です。その点は、フォトグラファーの上石了一さんと連携して質を高める努力をしました。今回は制作するコンテンツの量が多かったために取材日数が多く、取材先も全国の拠点や建設現場など多岐にわたりましたが、どの現場でも妥協なく撮影に臨んでもらえたおかげで、良い写真をたくさん掲載することができました。

平田:取材対象となる社員の方々は、それぞれの仕事に対する「愛」を持っています。そのことを表現するためにも、できる限り普段どおりの自然な姿を写真に収めたいと考えたんですよね。だから、なるべく作り込み過ぎずに、例えば撮影対象者と上石さんで周囲を散歩してもらいながら自然な表情を引き出したりと、いろいろな工夫をしました。その結果、友達のような距離感の写真も撮れて。撮影対象者との距離の縮め方が上手な上石さんの強みを存分に発揮してもらえた成果です。

足立:取材を重ねるなかで、お客様を含めたクリエイティブチームの絆もどんどん深まっていった印象があります。コンセプトだけでなく、それを形にするチームにも「愛」が育った。もちろん、スムーズに進むことだけではありませんでしたけれど。取材現場で、僕と上石さんの意見が食い違った場面もありましたよね(笑)。

天野:そんなこともありましたね(笑)。上石さんは、取材対象者の自然な魅力を写真に映すことを優先していましたが、足立さんからは、もう少し仕事内容を説明する写真も撮ってほしいというオーダーがあって。「何で必要?」と議論していたのを覚えています。そういった小さな壁は、お互いに意見を伝え合って越えていきましたね。

平田:クリエイティブを進めるなかでは、メンバーそれぞれがプロフェッショナルとして理想を目指すからこそ、意見の衝突も起こり得ます。でも、それも含めて良いものづくりに必要な作業なのかもしれませんね。





チームの力を最大限に発揮し、
「日本BtoB広告賞」受賞。

平田:およそ5ヶ月ほどの制作期間を経て、2022年の年末にはサイトを公開しました。完成して改めて感じたことは、ユーザーに提供したい「体験のストーリー」を隅々まで行き渡らせることができたという達成感です。例えば、トップページにある各コンテンツへの入口のコピー1つにしても、コンセプトに基づく「愛」が感じられて、読んでみたくなりますよね。それから、社員インタビューのページは、一人ひとりの特徴に合わせてイラストを描き起こしています。ここまでディテールを作り込んでくれた足立さんと天野さんに感謝です。

足立:僕としては特別なことをしたつもりはまったくないんです。戸田建設さんのことを自分なりに一生懸命調べて知ること。そして、社員さん一人ひとりの話をしっかり聞くこと。基本的なことばかりですが、妥協なく仕事に取り組みました。一緒に取材・ライティングをしてくれたライターの山森愛美さん、畑菜穂子さん、宮本尚子さんの力も、とても大きかったです。

天野:今回は僕を含めた二人のデザイナーが案を出し合ったことで、一人の頭で考えるだけでは到達できない領域に踏み込めたのかなと感じています。モチベーション高くクリエイティブに取り組むことができたのは、やっぱりこのチームのおかげという部分もありますね。

足立:僕たちはそれぞれが独立した事業者ですが、こうして1つの目標に向かう時、間違いなくワンチームになっている感覚があります。

天野:うん、僕もそう思います。チームでものづくりに取り組むことって、すごく面白い。今回のケースではお客様もその一員として深く入り込んでくれたからこそ、理想的なチームワークを発揮できたんだと感じます。

平田:結果の1つとして、「日本BtoB広告賞」において受賞することもできました。お客様にご満足いただけただけでなく、第三者からもこのように評価してもらえたのは、クリエイティブに関わってくれたみなさんのおかげです。またこのチームで仕事をしたいですね!

CLIENT
戸田建設株式会社

1881年創業の建設会社。早稲田大学大隈講堂や愛知県庁舎等の歴史的建造物を手がけた実績を持つほか、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル・六本木ヒルズレジデンス・丸の内オアゾ等の近代建築物まで、数多くの名建築を手がけた。土木部門においても独創的な新技術を数多く保有し、厚木インターチェンジやつくばエクスプレス六町駅等の施工実績がある。また、新規事業分野では浮体式洋上風力発電実用化の実績もある。

 

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Director's Comment

担当ディレクターからのコメントが入ります。担当ディレクターからのコメントが入ります。担当ディレクターからのコメントが入ります。担当ディレクターからのコメントが入ります。