ターゲットが変われば、
銀行の未来も変わる。
背景
2019年にインターネットバンク大手のSBIグループと業務提携し、時代を先駆ける地方銀行へ舵を切った島根銀行様。一方で近年は、一時的な財務状況の悪化により、第二地銀でありながら母集団形成や学生とのマッチングに苦戦していることが採用の課題でもありました。こうした背景から、組織体制や行内の考え方を一新し、採用ターゲットも変えていきたいというご相談をいただいたマイナビ。従来の「安定志向」「地元志向」の学生から、地方の未来を変えたいという気概のある「クリエイティブ志向」へとターゲットをシフトすることをご提案しました。さらに、今回の採用活動を通して、行員の意識改革をすることも目標に掲げました。
「島根愛」と
「クリエイティブ志向」のある学生に
出会うために。
ソリューション
「クリエイティブ志向」の学生をターゲットとするにあたり、まずは求める人物像のペルソナを設定することにしました。「就職活動では、メガベンチャーやコンサルティング大手など、これからの未来に影響力のありそうな会社を視野に入れてリサーチ。社会や誰かの役に立ちたいという思いで、そんな企業(未来に影響力がありそうな企業)があるだろうかと探していたときに、島根銀行の採用サイトに出会う」というペルソナを設定。採用広報ツールを考える土台に据えました。そして、今回のターゲットに近い社員様にも、本人の学生時代から現在に至るまでをヒアリング。実際に伺ったエピソードをパンフレットにストーリーとして落とし込み、ターゲットの共感を狙いました。
丁寧なペルソナ設定が、
学生の共感を促す。
実際の取り組み
ペルソナをもとに制作した採用サイトは、「Open the New Door」をスローガンに掲げ、島根銀行で地方創生をすることの魅力や、自由度高く挑戦できる環境であることを訴求するようなコンテンツを企画。例えば「ストーリー」というコンテンツでは、「昔のままではない」「変えられる」ということをネガティブな過去も盛り込んで、過去、現在、未来という流れで表現しました。クリエイティブ志向の学生に、島根銀行で働くことへの意欲を高められるよう、コンセプトやコピー、ビジュアルの各方面から質の高い制作を行ったのです。
当初は採用サイトとパンフレット制作のみのご依頼でしたが、制作物のクオリティを島根銀行様に評価していただけたことで、最終的にはコンセプト動画も制作することに。コンセプト動画では、採用サイトとの差別化を図り、若者の日常をテーマに制作。動画では仕事内容や職場環境について一切触れず、その代わり、砂丘や牧場、地元の街並みを映し出しました。また動画内のコピーには、多くの学生が抱くような感情や、素直な疑問を掲載。島根銀行様、クリエイティブチームと一緒に丁寧にペルソナ設定を行ったことが、コンセプト動画の制作にも大きく寄与することとなりました。
質の高いクリエイティブが、
企業のイメージを刷新。
得られた成果
こうした取り組みの成果もあり、説明会の予約は満席に。また採用サイトは学生からの反響も良く、なかには「もともと公務員を志望していたが、島根銀行でこそ地方創生に関われると感じ、エントリーをしました」という学生がいたほど。採用サイトを見て自分のやりたいことと共感したことが、応募につながったのです。
島根銀行様からは、「今までにないものが出来上がった」というお言葉をいただけるほど満足していただくことができました。さらに提携したSBIグループ様からも高評価。これまでにないクリエイティブを実現することで、関心を寄せる学生の層は変化しました。採用を通じて、島根銀行様が新たな未来へと歩み出すお手伝いをさせていただきました。
島根県、鳥取県に拠点を構え、100年以上の歴史ある第二地方銀行。地元では「しまぎん」の愛称で親しまれている。最近では、全国に先駆けて、インターネットバンク大手のSBIグループと提携したことでも話題に。これからの時代に合った新たな地方銀行像をつくるべく、採用を行っている。
企業様と白熱した議論を重ねるなかで、良い意味で銀行らしくないイメージをつくることができました。変革期にある企業様の採用のお手伝いができ、とてもやりがいがありましたね。最終的には島根銀行様にも満足していただける仕事ができ、素直にうれしかったです。今後も関わった企業様に信頼していただけるよう、努めてまいります。